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ロンリーウルフの苦悩

「あたしンち」に出て来る登場人物はみんなキャラが立っているから読んでて面白い。

なんつーか、こう言う人いるいる!!と頷いてしまう。

この作品を読んでて、わたしが他人とは思えないと言う理由である登場人物が心に残っている。

その名は石田ゆり

石田はユズヒコのクラスメート。

変わっていて思ったことはストレートに言ってしまうのだが、素直で憎めない性格。

一風変わった雰囲気を醸し出してる彼女は、クラスの一部の女子からからかわれていた。

それでもマイペースに、自分のこだわりを守って一人楽しそうに学校生活を送っていたけど

次第にユズヒコや須藤ちゃんといった仲間に「個性」を認めてもらいクラスにも打ち解けていく。

回を重ねるごとに明るく表情豊かになっていく彼女は本作の中でも見所の一つであろう。

クラスから孤立してても周りからなんと言われようと何にも気にしてなさそうだった石田。

でも本作の最終回間近で彼女の本当の気持ちが明かされる。

それは三学期の終業式前のこと。

4月が始まるとクラス替えがあり、みんな離れ離れになってしまうから。

その前に言っておこうと石田は須藤ちゃんを呼び出した。

実はスクールカーストを気にしていた彼女。

誰にも理解されなかったり

「ケン」という陰口ネームを付けられ笑われたり

一人でぽつんといること。

平気なフリしてるけど、平気なことはないんだよ。

独りで平気なワケないじゃんか。

本当はいつも傷ついていた。

毎回小さく傷ついて、でもまぁしょうがないかって自分を慰めて。

諦めて少し俯瞰して「まぁこれが私の生き方かな」って納得させてたのかも。

でも真の友人を得て彼女はこれからも相変わらず自分のこだわりを貫いてマイペースに生きていくのだろう。

「あたしンち」はこういう人の陰の部分を「明るい個性」としてほんわか表現してるから好きだな。

なんでこの子が一番印象に残っているかと言えば本質的な部分が結構わたしに似ているからだ。

ここにも書いたけど、わたしも小さい頃からちょっと考えてることが変わった子供で周りの子からもミステリアスだと言われ、

両親からも「何を考えてるのか全くわからない」としょっちゅう言われ

(つうか分かろうとしてもわからなかったのかも)

自分の考えとか思ってることに自信が持てなくなっていった。

周りに合わせて「変わってないと思われるようにしなきゃ」ってすごく苦悩していた。

思えばあの頃から段々と心を閉ざしていくようになったのかも。

人にも自分にも。

でも結局、どこかで覚悟して自分を表現する勇気を持たないと「わたしを本当に理解してくれる人」には出会えないんだろうなと思った。

石田ゆりを見ていると自分を出す勇気をもらえる。







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